本能を引き出す生態系。
動物には治癒本能があります。
鶏たちは体調を整えるために土を食べ、土(砂)浴びをします。
自分たちの身を守るために群れを作ります。
そこには必ずボス(雄)がいます。
平飼い、放し飼いされた鶏は
自然と 1(雄):20(雌)で群れをつくります。
ボスは他の雄から自分の群れの雌を守ったり、
時には優しく餌を与えたりします。
鶏の世界は俗に言うハーレムです。
そこには仲睦まじい幸せな世界が感じられます。
鶏には帰巣本能があり安全なところを察しますので、
目が見えなくなる夕暮れには鶏舎に 戻ってやすみます。
私たちは鶏たちに風通しの良い過ごしやすい鶏舎を作り、
鶏舎に入った鶏を害獣から守り管理することが役割です。
鶏の近くで手をたたくと首を持ち上げて
目をくるくるさせあたりを見渡します。
大きな音がするといっせいに隅っこに集まり
音がした方にお尻を向けます。
音に敏感な鶏たちには圧死などの危険もありますので、
気を配る必要があります。
とても寒い日やとても暑い日には〝ピーピー〟鳴き、
気候の良い日は気持ちよさそうにうっとりと足を投げ出します。
黒岩牧場の養鶏は、治癒本能や帰巣本能など
鶏の持つ力を目覚めさせる養鶏法です。